『幸せのレシピ』『プラダを着た悪魔』 仕事に夢中な日々を送っている時にちょっと一息、おすすめ映画

今年は用事があり、ロンドンと日本を3往復しました。片道約14時間の飛行時間は長いです。私はその間に映画を2、3本見ることにしています。
そしてその中で、あー、ステキな映画だったなと思った2本を今回はご紹介させていただきます。どちらも2006年、2007年と今からかなり前に上映された映画です。そして、どちらも舞台はニューヨーク、主役は仕事をがんばる女性です。
皆さんは仕事をされていますか?
1日の多くの時間を仕事に使うのですから、それは有意義な時間でありたいですよね。
仕事に疑問を抱いている方、好きなことを仕事にされている方、楽しく働いている方、仕事以外の時間がない方、どなたもきっとこの映画から感じることがあると思います。
映画を見たことがある方もない方も、是非一緒に2本の映画の世界をのぞいてみましょう!
『幸せのレシピ』 ストーリー
映画は、ニューヨークのフレンチレストランで料理長としてバリバリ働いている女性ケイト(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)が、カウンセリングを受けているところから始まります。
レシピについて熱く語るケイトに、カウンセラーは言います。
「君はなぜ毎週ここに通うのか?」
答えは、お店のオーナーにカウンセリングに通うように言われているからなのです。
でもそれはなぜなのでしょう?!
次々と入る注文を、的確な指示を出して完璧にさばいていくケイト。日々時間との戦いです。そんな時でも、オーナーはお客さんに挨拶をするようにケイトに頼みます。時には、お客さんから理不尽な要望をつけられることも。そんな時、ケイトはお客さんの言いなりにはならず、自信を持って自分の意見を通すのです。
そんなある日、お姉さんが小学生の姪を連れて車で遠方から遊びに来ることになります。そして、悲しいことに途中で事故にあってしまい、命を落とします。そしてケイトは生前の姉の望み通り、姪のゾーイ(アビゲイル・ブレスリン)を引き取ります。
ちょうどそんな時に、オーナーはスーシェフとしてイタリア料理専門でオペラ好きの男性ニック(アーロン・エッカート)を雇います。彼はケイトと一緒に仕事をすることが望みだったため、数々のオファーの中からこのレストランを選んだのです。
ニックはケイトとは対称的に、明るくフレンドリーな人柄で、厨房の雰囲気も一転してしまいます。ケイトにとって居心地が良いはずはありません。
不慣れなゾーイとの新生活に、ニックの登場でケイトの心労は溜まります。が、その心の緊張を溶かしてくれたのは、ゾーイとニック2人のコンビなのです。
ゾーイのおかげでケイトとニックは次第に良い関係になっていきます。
それでも、自分がそれまで築いてきたシェフとしてプライドが邪魔をします。
人生はどうしたらうまくいくのでしょう。進むべき道を示してくれるレシピがあればいいのに、ケイトはボヤきます。
すると、カウンセラーは言います。
「自分でつくる人生のレシピこそが、最高のレシピだよ」と。
そうして、ケイトがつくったレシピは・・・
『幸せのレシピ』印象に残ったことともわりーの考察
私がこの映画でステキだなと思ったことは、ゾーイとニックが心を通わせたことでケイトの心を溶かしていったことです。
日々料理のことで頭がいっぱいで時間に追われ、自分で決めごとをしていたケイトにとって、2人はそれぞれケイトのペースを崩していく存在でした。けれど、ペースを崩し、決めごとを破ることで得られる幸せを、2人が教えてくれました。自分1人では見つからなかった幸せです。
自分の世界を崩さず完璧な道を歩み、そのためにお客さんとも諍いを起こしてしまうケイト。そんな彼女に心の余裕を見つけてもらいたくてオーナーはカウンセリングに通って欲しかったのでしょうか。実際アメリカでは、カウンセリングは心が病んでいるから受けるというわけではなく、心の調子を整えるために受ける人も多いのだそうです。
この映画の原題は『No Reservation』です。happyという単語も reciptという単語も入っていません。日本語でなぜそれが『幸せのレシピ』になったのか、気になっていました。
英語のタイトルの主旨『予約はない、いらない』ということは、決められたことなどなく、自分が生きたいように進めば良い、そういうことが言いたかったのでしょうか。カウンセラーの先生が言っていたように。それが『幸せのレシピ』なのですね。
最後にもう一つ。ゾーイの部屋がたくさんのぬいぐるみであふれていることに気づきましたか? 個人的にはそこもまたステキポイントでした!

3 『プラダを着た悪魔』 ストーリー
大学でジャーナリズムを学び、ニューヨークで出版業界で働くことを目指すアンディ(アン・ハサウェイ)。ファッション誌として有名な『ランウェイ』にも応募します。けれど彼女はファッションには興味なし。面接の場に登場したファッションセンスのない彼女は一瞥され、当然不合格を宣告されるかの雰囲気に包まれました。しかし、それでも負けじと自分を売り込み、見事編集長ミランダ(メリル・ストリープ)の第2アシスタントとして採用されるのです。
そのミランダの仕事ぶりときたら、悪魔のように周りを振り回し、緊張した日々を強いられます。第1アシスタントのエミリーはアンディに言います。
「この仕事で1年続いたら、どんな会社でも働けるわよ」
その言葉に後押しされ、アンディは次々と浴びせられるミランダからの指示に必死でついていきます。それでもなかなか評価をされないアンディは、アートディレクターのナイジェルに愚痴ります。するとナイジェルはアンディに言い放ちます。
「君はまだ努力はしていない」
そこからアンディはナイジェルの力を借りてファッションに興味を持つように努力をし、おしゃれをして会社に通うようになります。別人のようにセンスが光る女性に変身すると、仕事もメキメキと順調に進むようになります。私生活でもミランダから指示が入る携帯電話を手放せず、父親との会食も恋人との時間も犠牲にします。
さらには、第1アシスタントが日々口にして楽しみにしていたパリコレへの同行を、ミランダからアンディに指名されてしまうのです。仕事のためには友情も裏切りなさいと。
アンディはパリに行きます。そして、そこでアンディのその後の行動を決定づける出来事が起こるのです。
『プラダを着た悪魔』印象に残ったことともわりーの考察
この映画が流行った当時、一度DVDで見ようとしました。けれど、ミランダのあまりの横暴ぶりに嫌な気持ちになり、はじめの方だけ見てやめてしまったのです。それくらいひどい会社・上司に映りました。
アンディへの扱いが不憫に感じる中、ナイジェルのアドバイスは心に刺さりました。
業界上位を誇る人気のファッション誌『ランウェイ』のアシスタントとして働くからには、自分がすべきことはまずその業界、ファッションを知ることですよね。会社が何を目指しているのか、どういう業界なのかも理解できなくては、そこでアシスタントとして働いても役に立つはずがありません。そして、そこで必死に働いてキャリアを築いてきた人たちに敬意を持つことによって、アシスタントとして何が大切なのかを知ることができるのです。
そして、悪魔と言われるミランダの要望はすごかったです。
* マイアミ出張からニューヨークへ戻る日に、嵐で飛行機が欠航。それでもなんとか帰れる方法を探しなさい
え、それはさすがに・・・ 天候までは操作できません。
*双子の子供たちが楽しみにしているハリーポッターの最新版を今日中に用意して
最新版とは、世の中に出ている最新刊を意味しているのではなく、これから世に出る準備がされている最新のお話ということなのです。
え、そんな要求ってアリなの?!
でもここでアンディはデキるアシスタントっぷりを発揮します。
そんなアンディがパリで最後に下した決断。
それに対するミランダの反応。
悪魔として描かれているミランダですが、彼女にも私生活があり、人間として、母親としての顔も描かれてもいます。
仕事ってやはり、自分がやっていることが認められ、さらに期待されるからこそ面白いのですよね。でもそうして夢中になっていると、本当に自分にとって大切なことを見失ってしまうこともあると思います。仕事として必要とされる自分と、身近な人に人間として必要とされる自分、どちらも大切にできることが理想ですよね。ワークライフバランス、今ではよく聞く言葉ですが、とても大切なことです。そして、なによりも自分が望むところで、自分らしくいられることが大切なのではないでしょうか。
ローレン・ワイズバーガー作の原作本も読んでみたくなりました。映画とは違う設定もチラホラあるようです。
ハラハラドキドキする展開もありますが、この映画は何より音楽がポップで、おしゃれ感をましています。マドンナ、ジャミロクワイ、アラニス・モリセットなど今では懐かしい音楽の数々もまたステキです。
オープニングのこのKTタンストールの『Suddenly I see』を聞いていると、やる気が湧いてきますよね。